おせち料理とは、現代では「保存がきく作り置きの正月の料理」となっています。
これは、「神様をお迎えした新年に台所を騒がせてはならない」、という考えによるものです。
また、煮しめた保存食により女性が正月三が日に休めるように、とも言われています。
外食の増えた近年では、手作り料理の代名詞と見られることがある一方、デパートや料亭などのおせち料理が購入されるケースも増えています。
本来は「年迎え」の膳として、大晦日に食べるものでしたが、現在ではほとんどの地方で元日以降に食べるのが普通です。
ただし、北海道など一部の地方には、かつての名残りで大晦日に食べる風習が残っているようです。
一般的には、御節料理とは、献立すべてを指すのではなく、重箱詰めされた料理のみを指します。
重箱に詰めるのは、めでたさを「重ねる」という意味で縁起をかついだものです。
御節料理の基本は、お屠蘇、祝い肴三種(三つ肴)、雑煮、煮しめの4種類です。
(地方により、三つ肴、雑煮、煮しめの内容は異なります。)
祝い肴三種とは、正月の祝に欠かせない三種類の料理のことで、祝い肴と餅を揃えれば最低限の正月の祝いができるとされています。
逆に、どんなに贅沢な料理を揃えても、祝い肴がないと正月の祝い膳の体裁が整わないといわれています。
|